テンペスト

久しぶりに、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第17番ニ短調を聴いた。通称「テンペスト」と言われる曲だ。
この曲名は、ベートーヴェンが付けたものではない。謂れは、ベートーヴェンの友人のシントラーがこのソナタの内容をベートーヴェンに質問したところ、「シェイクスピアテンペストを読め」と言われたからだそうである。
アシュケナージが1976年に録音したCDを聴いたのだが、流石に素晴らしい。第一楽章の静かな立ち上がりから、緊張感のあるアレグロの旋律。第二楽章の深みを感じさせるアダージョ。そして、やっぱり、テンペストといえば、第三楽章。この楽章は、初めから終わりまで16分音符の同じリズムが続くが、そのリズムの中に「嵐」のような情熱を感じさせ、駆け抜けるようにフィニッシュを迎える。
ベートーヴェンの3大ソナタ(悲愴、月光、熱情)を聴いた後に、何を聴こうかと思っている人にはお勧めな曲だと思う。

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番&第21番&第26番

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番&第21番&第26番

ベートーヴェン:3大ピアノ・ソ

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